火葬時の温度っていったい何℃?

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一昔前は日本も土葬が主流だった

昭和初期まで「土葬」は全国的に行われており、樽のような棺桶や木棺ごと遺体を土に埋めていました。棺桶を埋めた跡はその上に土を盛って土饅頭(どまんじゅう)を作り、土饅頭がつぶれるころには遺体は土に還っているということになります。遺体が土に還るのは腐敗菌や土中の微生物の働きによるもので、数か月もすると肉は完全に亡くなり骨だけになってしまいます。しかし、日本の土壌は酸性寄りなので数十年埋め続けていると骨が酸によって浸食されて、きれいに跡形もなくなってしまうのです。
ただし土中に水分が多く腐敗しにくい環境だと、遺体に残っている脂肪分と水分が結びついてグリセリン化を起こし「屍蝋(しろう)」と呼ばれるミイラになってしまうことがあります。朽ち果てるまでを自然に任せるので遺体が土に還るまで一定の場所が必要になります。土葬は慢性的な土地不足に陥りやすく、実際に土葬をしている墓地では前に埋めた場所をローテーションして新しい遺体を埋めるようにしたり、掘り返したら骨が残っていたということも珍しくない話なのです。


現在は火葬大国 日本へ

近年、日本の火葬率は99.7~99.8%と、ほとんどが火葬となっています。墓地不足や公衆衛生の観点から政府によって推進されたことが、現在の火葬大国までに推しあげたのです。厚生労働省の管轄にある「墓地、埋葬等に関する法律」では、例外を除き死亡後24時間を過ぎなければ火葬ができないことになっています。理由は息を吹き返す場合があるからです。実際にそのような事例もあがっています。さて、昔の火葬は「野焼き」と言われた、人里離れた場所で行うことが主流で、江戸時代になると火葬施設が出来はじめたものの火力が弱いことから臭いや煙などの環境問題がありました。1878年に近代的火葬場の第一号は「両本願寺火葬場」(現:京都中央斎場)が建設され、現在では民間企業も参入しており1548か所あると言われています。


 火葬の温度は何度なの?

火葬場の炉の時間や温度などはご遺体によって変えるのだろうか?そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。現在では火葬については機械化されていますが「火葬技師」たる専門職の方がいらっしゃいます。日本ではご遺骨の”原型保持”の観点と炉自体の負荷軽減を考慮し、高温だけでの火葬は行いません。約800度前後で維持されることが多いのですが、ご遺体の状況によって変化させることも必要な場合があります。ちなみに日本でよく見かける「お骨上げ」(遺骨を拾うこと)ですがこれは日本独自の風習で、外国ではクラッシャーなどで粉末化するようです。ご遺体の燃焼時間や温度は年齢や男女などによっても変化します。例えば、女性は比較的に脂肪部位が多いために「自然燃焼」といった着火しなくても燃焼する場合があったり、胎児の場合はあっという間に灰化してしまうので慎重に期します。いずれにせよ火葬が機械化されたとはいえ、火葬技師という職人の腕にかかっているとも言えるでしょう。


[葬儀の仕事を知っておこう]

<火葬技師>のこともっと知りたい!

<記事ガイド>火葬技師 森川 達也

火葬施行年間1,000件の実績を持ち、幅広い知識と経験を持つ

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