I live in my cosmic world.  vol.2~ひとが死ぬってどういうこと?~

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わたしは高3の春の母の日に、生命の恩人でもある大好きなお姉さんを自殺でうしなった。
そして3年後の去年の冬、母を病気でうしなった。

 

死ぬことのなにが怖いって、「完結してしまう」こと。

 

完結するはずのないあらゆることが完結してしまうこと。

 

 

わたしのことを蹴ったり叩いたりしてた遠い昔の母親も
わたしのことを包むように抱きしめる病床の母親も
「春よ来い」を呼吸音で歌う死に際の母親も

 

ぜんぶ母親なのだけれど

 

死んで焼かれて埋められて

 

すべてが実態をなくしていく。

 

 

「幸せだったよ」
「ありがとう、ばいばい」

 

 

そんな最後の綺麗な言葉にすべて詰め込まれてしまって

 

例えばひのきと汗のまじった彼女の服のにおいとか
例えば鯛の粗だきの砂糖の加減とか
例えばうさぎみたいな前歯とか
例えばぼそっとつぶやく秀逸でかわいい冗談とか

 

そういうのが

 

無かったことにされてくみたいに

 

空気に溶けて見えなくなってく。

 

 

彼女の声が聞こえない。
耳触りが思い出せない。

 

 

彼女の手のカサカサと弾力が懐かしいのにどこにもない。

 

 

わたし今でもね、迷子の子供みたいにワンワン泣くの。
いろいろ考えたんだけどわたしはね、 ひとが死ぬのは悲しいことだと思うの。

 

ヒラタナオ。

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