「見送り」地域の手で=高齢化山間部で自主葬儀-遠方斎場、参列困難・高知

0170113at35_t

高齢化が進む山間部などで、遠方で執り行われる葬儀に住民の多くが参列できなくなっている地域が増えている。

住民による見送りの機会を確保するため、地域ぐるみで葬儀を行う取り組みが、高知県で始められている。

愛媛との県境の山あいにある高知県四万十市西土佐(旧西土佐村)の大宮地区。

高齢者のみの世帯ではかつてのような自宅での葬儀が難しくなり、近年は愛媛県や四万十市中心部の斎場が利用されるようになった。

車を運転できなかったり、移動による負担が大きかったりという理由から参列できない高齢者が多く、

「地域で見送りができる仕組みを」という切実な声が上がっていた。

2016年10月、住民減少のため閉鎖されたかつての保育所で、住民の手による初めての葬儀が執り行われた。

葬祭を手掛けたのは、県の補助を受けて設立された「集落活動センター」。

高知県は独自の補助制度を設け、中山間地域の住民が産業や福祉などに取り組む同センターの設立を後押ししているが、

葬祭事業を始めたのは大宮地区が初めてという。

葬儀は原則、地区住民が無報酬で手伝う。

同センターを運営する大宮地域振興協議会の試算によると、

業者に葬儀を全面委託すると主催者の持ち出し費用は約70万円だが、

地元開催なら約17万円で済む。

年金生活者の負担が軽減され、外部に流出していた費用が地域に残る効果もある。

16年10月に開かれた同協議会会長の竹葉伝さん(72)の母、富恵さん=当時(93)=の葬儀には、

近隣地区の人を含め約200人が駆け付けた。

地区外の葬儀では、約280人の住民のうち30人の参列があれば多い方だったという。

竹葉さんは「地域の多くの人が来てくれて、言葉に詰まってしまった」と振り返り、

「地域外だったら顔を合わせられないが、近くなら参加できる。皆さんに使ってもらいたい」と話している。

 

出典:時事ドットコムニュース

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る